【香気の付与増強】食品で活躍する香料

食品の成分
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 食べ物を美味しい、美味しくないと感じているのは、味だけによるものでしょうか。実際はそうではありません。食べ物が持っている香りによっても、食事を楽しんでいます。

 香料(フレーバー)は、口から摂取する食品に付与することを目的としています。味は単独ではなく、香りと一体となって知覚されます。一般的に美味しさには、味と香りが大きく関与しているとされ、より美味しく食べられるようにするために食品に香りを付与します。それ以外の目的はありません。

 食品衛生法では、香料を食品の製造または加工の工程で、香気を付与または増強するために添加される添加物及びその製剤と定義しています。

 香料は、価値のある食品をつくるために、さまざまな役割を果たしています。食品が本来持っている香りを強化し、香りが少ない場合には香気を付与すること、加工や流通の過程で食品本来の香りが失われた場合に本来の香気を補うこと、食品に好ましくないにおいがある場合にほかの香料を使用してマスキングすることなどです。

 香料には、それぞれの食品や加工方法に適した形態があります。香料メーカーは、調合した香料を添加する食品に最適で、取り扱いが便利な形態で出荷します。代表的な形態としては、水溶性香料、油溶性香料、乳化香料、粉末香料です。

 香料は、香りの種類によっても分類されます。果物、コーヒーなどの飲料、各種スパイス、ナッツ類、調理した魚や肉、お酒類などさまざまな種類があり、加工食品と香料は密接な関係にあります。

 合成香料に対して安全性を危惧されることがあります。合成香料は、ほとんどが天然の香気成分で、食品成分と同一のものです。

 食品衛生法では、添加されている物質などを原則として表示しなければならないと定めています。使用量が極めて少なく、微量な成分を数十種類も調合してつくられている香料は、一括して香料とだけ表示されます。

食品に使用する香料の目的と役割

 食べ物を美味しい、美味しくないと感じているのは、味だけによるものでしょうか。実際はそうではありません。食べ物が持っている香りによっても、食事を楽しんでいます。

 ガムに香料が入っていなかったら、ただゴムを噛んでいるような感覚で、美味しさは感じられないでしょう。飲料に香料が入っていなかったら、単なる甘い飲み物と感じてしまうかもしれません。

 香料(フレーバー)は、口から摂取する食品に付与することを目的としています。味は単独ではなく、香りと一体となって知覚されます。一般的に美味しさには、味と香りが大きく関与しているとされ、より美味しく食べられるようにするために食品に香りを付与します。それ以外の目的はありません。

 食品衛生法では、香料を食品の製造または加工の工程で、香気を付与または増強するために添加される添加物及びその製剤と定義しています。

 香料は、価値のある食品をつくるために、さまざまな役割を果たしています。食品が本来持っている香りを強化し、香りが少ない場合には香気を付与すること、加工や流通の過程で食品本来の香りが失われた場合に本来の香気を補うこと、食品に好ましくないにおいがある場合にほかの香料を使用してマスキングすることなどです。

香料のさまざまな形態

 香料には、それぞれの食品や加工方法に適した形態があります。香料メーカーは、調合した香料を添加する食品に最適で、取り扱いが便利な形態で出荷します。代表的な形態は4種類です。

 水溶性香料は、調合された基本となる香料を含水アルコールやプロピレングリコールなどで溶解したものです。加熱工程の少ない清涼飲料や冷菓などに用いられます。エッセンスと呼ぶこともあります。

 油溶性香料は、基本となる香料を植物性油脂などで溶解したものです。耐熱性があるので、クッキーやビスケットなどの焼菓子、キャンディーなどの加熱処理工程が必要な食品の香り付けに用いられます。

 乳化香料は、乳化剤や安定剤を使い、基本となる香料を水に乳化、分散させ、微粒子状態にしたものです。香りがおだやかで揮発しにくいことが特徴です。清涼飲料や冷菓などに使用されます。

 粉末香料は、基本となる香りをデキストリンやでんぷん、天然ガム類などの賦形剤とともに乳化させた後、スプレードライヤーなどで乾燥させて粉末化させる方法、サイクロデキストリンや乳糖などに基本となる香料を含ませる方法で製造します。賦形剤でコーティングされているので、取扱いに優れ、揮発しにくく安定です。即席めんの粉末スープなどに使用されます。

香料の香りの種類

 香料は、香りの種類によっても分類されます。果物、コーヒーなどの飲料、各種スパイス、ナッツ類、調理した魚や肉、お酒類などさまざまな種類があり、加工食品と香料は密接な関係にあります。

系統香料の種類用途
シトラス系オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどの柑橘類清涼飲料、ドリンク剤、冷菓、スポーツ飲料、キャンディーなど
フルーツ系アップル、バナナ、グレープ、ピーチなどシトラス系以外のフルーツ清涼飲料、ドリンク剤、ビスケット、冷菓、キャンディー、ジャムなど
ミルク系ミルク、クリーム、バターなどの乳製品冷菓、ビスケット、マーガリンなど
嗜好飲料系コーヒー、ココア、紅茶、ウーロン茶などの嗜好飲料コーヒー、紅茶、ウーロン茶など
バニラ系バニラアイスクリーム、ビスケット、チョコレート、キャンディーなど
ミント系ペパーミント、スペアミントチューインガム、キャンディー、歯みがき、洋酒など
スパイス系ペッパー、シナモン、ジンジャー、ナツメグ、クローブなどのスパイスハム、ソーセージ、タバコ、コーラ、 ジンジャエール、キャンディーなど
ナッツ系アーモンド、ピーナッツなどのナッツ類ビスケット、チョコレート、キャンディーなど
畜肉、水産系牛肉、豚肉、鶏肉などの畜肉類、カニ、エビなどの魚介類ハンバーグ、カマボコ、即席めん、レトルト食品、ペットフードなど
調味系スープ、ソース、しょう油、松茸即席めん、レトルト食品など
酒類系リキュール、カクテル菓子類、清涼飲料、アイスクリームなど

香料の使用事例

 コーヒー系飲料にはコーヒー豆のみを原材料としたもの以外に、糖類や乳製品、乳化などを加えることがあります。 缶やペットボトルに充填する場合、原材料を混合、均質化した後、レトルト殺菌機などで殺菌されます。この加熱工程でコーヒーの香気成分が失われることから、耐熱性のある香料を用いて、香りを補います。

 乳由来の原材料が多いアイスクリームでは、低温で香りのバランスがとれ、香り立ちがよく、均一に分散するなどの条件を備えた水溶性香料が主に使用されます。アイスクリームは、香料の組み合わせによってさまざまな風味付けが可能です。バニラ香料で風味付けしたものは、バニラアイスです。

 ビスケット類は、小麦粉に砂糖、油脂、卵、ショートニング、全粉乳、食塩などを加えて200℃以上で焼いたものです。香料を生地に練り込んで焼くと、生地の水分が蒸発するときに香気成分も揮散し、低沸点の香料はほとんど残りません。また、高温で焼かれるために香料には耐熱性が要求されます。ビスケット類に最も多く使用されるのは、バニラ香料です。そのほかに乳製品の香りを引き立たせるために、バターやミルク、クリームなどの香料も使われます。

 チョコレートの原材料は、カカオマス、カカオバター、砂糖、香料などです。チョコレートには、バニラビーンズの主要な香気成分であるバニリンを用います。さらにチョコレート、ミルク、バニラの香料も併用され、香りを補強します。

 砂糖と水飴を煮詰める工程でさまざまな形状となるキャンディーは、やわらかいキャラメルなどのソフトキャンディーと硬いドロップなどのハードキャンディーに分類されます。ハードキャンディーは、原材料を150℃で煮詰めて、酸味料などとともに耐熱性のある香料を加えてつくります。フルーツ系のほか、ハーブやスパイス、メントールなどを配合したものが発売されています。ソフトキャンディーは、バニラ、バター、ミルクなどの油性香料が配合されています。

 ガムベースは、合成樹脂の基材に油脂類などを使用して均一に混ぜ合わせてつくります。香料の添加率は、ほかの菓子類に比べて、5~10倍の1%程度と高く、香料が製品の風味を決定づけます。使用する香料には、香りの強さと持続性が求められます。ミントやフルーツの香料が主に用いられます。

 即席めんやレトルト食品は、製造過程や流通過程で風味が損なわれることが多々あります。このため、風味の劣化を補正する香料が使用されます。耐熱性の高い香料や加熱過程を利用し、加熱反応により香りを生じる香料が、大きな役割を果たします。

 食肉加工品で重要な役割を果たすのは、獣臭をマスキングして食欲を引き立たせるスパイスです。芳香と刺激性風味を持つ天然のスパイスは、収穫から乾燥、粉末化などの過程で微生物や不純物が混入することが多いため、スパイス系の香料で香りを補います。スパイス系の香料は、天然スパイスを水蒸気蒸留で香気成分を回収した精油と、有機溶剤で香りを抽出したオレオレジンがあります。このほかに燻煙感を付与するスモーク系の香料などがあります。魚肉ソーセージやかまぼこには、かに、えび、ほたての香料が使用されます。

香料の安全性

 合成香料に対して安全性を危惧されることがあります。合成香料は、ほとんどが天然の香気成分で、食品成分と同一のものです。

 つまり、食品自体に化学構造が香料と同じ香気成分が含まれており、添加される香料の成分も天然香料あるいは食品に含まれる香気成分と同等です。

 ほとんどの食品で香料の使用量は10ppm以下となります。

香料の表示

 食品衛生法では、添加されている物質などを原則として表示しなければならないと定めています。しかし、使用量が極めて少なく、微量な成分を数十種類も調合してつくられている香料は、配合した物質名をすべて表示すると逆にわかりにくいことから、一括して香料とだけ表示されます

まとめ

 食べ物を美味しい、美味しくないと感じているのは、味だけによるものでしょうか。実際はそうではありません。食べ物が持っている香りによっても、食事を楽しんでいます。

 香料(フレーバー)は、口から摂取する食品に付与することを目的としています。味は単独ではなく、香りと一体となって知覚されます。一般的に美味しさには、味と香りが大きく関与しているとされ、より美味しく食べられるようにするために食品に香りを付与します。それ以外の目的はありません。

 食品衛生法では、香料を食品の製造または加工の工程で、香気を付与または増強するために添加される添加物及びその製剤と定義しています。

 香料は、価値のある食品をつくるために、さまざまな役割を果たしています。食品が本来持っている香りを強化し、香りが少ない場合には香気を付与すること、加工や流通の過程で食品本来の香りが失われた場合に本来の香気を補うこと、食品に好ましくないにおいがある場合にほかの香料を使用してマスキングすることなどです。

 香料には、それぞれの食品や加工方法に適した形態があります。香料メーカーは、調合した香料を添加する食品に最適で、取り扱いが便利な形態で出荷します。代表的な形態としては、水溶性香料、油溶性香料、乳化香料、粉末香料です。

 香料は、香りの種類によっても分類されます。果物、コーヒーなどの飲料、各種スパイス、ナッツ類、調理した魚や肉、お酒類などさまざまな種類があり、加工食品と香料は密接な関係にあります。

 合成香料に対して安全性を危惧されることがあります。合成香料は、ほとんどが天然の香気成分で、食品成分と同一のものです。

 食品衛生法では、添加されている物質などを原則として表示しなければならないと定めています。使用量が極めて少なく、微量な成分を数十種類も調合してつくられている香料は、一括して香料とだけ表示されます。

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