【免疫機能向上】にんにくの優れた働き

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 にんにくは、古くから世界各地で薬効があるといわれ、免疫機能を向上させる効果が期待できます。

 アリインはにんにくに多く含まれる成分です。にんにくに含まれるアリインは強い抗酸化作用を示します。抗酸化作用の働きで免疫機能の低下の原因となる活性酸素を除去するので、免疫機能の向上に効果的です。

 にんにくに含まれるビタミンB1は、不足すると免疫機能に関係するIgA抗体がつくられにくくなります。IgA抗体は、体内に侵入してきたウイルスや細菌を無力化する働きがあります。そのため、免疫機能を保つためにも、ビタミンB1の摂取が必要です。

 にんにくには、特にカリウムが多く含まれ、カリウムはナトリウムを排出する効果があり、塩分の取りすぎなどを調整することから、高血圧の予防や改善効果があります。カリウムが不足していると、食欲低下を招き、十分に食事をとならいことで栄養バランスが崩れ、免疫機能が低下する可能性があります。

 また、にんにくを摂取することで、免疫機能の向上以外に冷え症の改善、疲労回復、抗菌作用、動脈硬化の予防などが期待されます。

 黒にんにくは、生のにんにくを高温、高湿の環境下で、1カ月ほど熟成させたものです。製造過程で添加物などは一切加えず、メイラード反応によって真黒になります。熟成された黒にんにくは、にんにく特有のにおいが少なく、甘酸っぱい香りが特徴です。味は糖度が高まることで、ドライフルーツのような風味になります。

 黒にんにくに含まれるS-アリルシステインは、生にんにくのにおいのもととなるアリシンが、熟成により変化したものです。免疫機能を司るナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させる働きや体内の活性酸素を除去する抗酸化作用があります。

にんにくで免疫機能向上

 にんにくは、古くから世界各地で薬効があるといわれてきました。「古事記」、インドの伝統医学である「アーユルヴェーダ」、古代エジプトの「エジプト記」などさまざまな書物などに記録が残されています。

 このように古くから薬効が見込まれていたにんにくは、免疫機能を向上させる効果が期待できます。にんにくにはどのような成分が含まれているのでしょうか。

 アリインはにんにくに多く含まれる成分です。にんにくに含まれるアリインは強い抗酸化作用を示します。抗酸化作用の働きで免疫機能の低下の原因となる活性酸素を除去するので、免疫機能の向上に効果的です。さらに滋養強壮や疲労回復、コレステロール値の低下などさまざまな効能が期待できます。アリイン自体は、ほとんどにおいがありませんが、にんにくに含まれる酵素でアリインが分解されるとアリシンとなり、このアリシンがにんにく特有の強いにおいの原因となります。

 にんにくに含まれるビタミンB1は、不足すると免疫機能に関係するIgA抗体がつくられにくくなります。IgA抗体は、体内に侵入してきたウイルスや細菌を無力化する働きがあります。そのため、免疫機能を保つためにも、ビタミンB1の摂取が必要です。また、ビタミンB1は糖質などの代謝に関与します。ビタミンB1が不足すると、糖質をエネルギーに変えにくくなるため、余分な糖質が体の中で脂肪として蓄積し、肥満を引き起こすことになります。

 にんにくには、さまざまなミネラルが含まれています。特にカリウムが多く含まれ、カリウムはナトリウムを排出する効果があり、塩分の取りすぎなどを調整することから、高血圧の予防や改善効果があります。カリウムが不足していると、食欲が低下すること、脱力感、不整脈などが起こります。そのため、食欲がなくなり、十分に食事をとならいと、栄養バランスが崩れ、免疫機能が低下する可能性があります。

免疫機能の向上以外ににんにくに期待できる効果

・冷え症の改善

 アリシンを加熱することで、スコルジニンという成分に変化し、スコルジニンは血行を良くする働きがあります。そのため、血行不良によって、体の末端が冷たくなる冷え症を改善する効果が見込めます。

 冷え症は長く続くと、肩こり、腰痛などの症状があらわれる可能性があることから、冷え症を改善は間接的にこれらの症状の予防となります。

・疲労回復

 にんにくに含まれるアリシンやビタミンB1には、疲労を回復させる効果が見込まれます。アリシンは、ビタミンB1と結合すると体内に吸収されやすいアリチアミンという成分に変換されます。

 アリチアミンに変換されることによって、血液中に長く留まることができ、長期間に渡って疲労回復の効果が期待できます。

・抗菌作用

 アリインが分解されて生成するアリシンは、腹痛、嘔吐、下痢などの原因となるサルモネラ菌、胃炎などの原因となるピロリ菌を抑制する働きがあります。

 アリインは、にんにくをはじめねぎなどにも含まれ、これらが薬味として使われるのは、味への影響にとどまらず、アリインの抗菌作用によって食中毒を防ぐことにもつながります。

 ただし、アリシンは摂取しすぎると胃の粘膜を傷つけ、腸内の善玉菌を殺してしまうことがあります。そうなると胃痛、腹痛、便秘、下痢などの原因となってしまいます。ですので、目安としては特に刺激が強い生のにんにくの場合1日1片程度、加熱したもので3〜4片ほどとなります。

・動脈硬化の予防

 アリインには、血液の凝固を抑え、血栓を溶かす作用があります。血液が固まることで血栓ができると、血流が悪くなり、体のすみずみまで栄養素を届けられなくなるばかりか、高血圧を招き血管や心臓に支障をきたします。さらに血液が固まった状態を放置すると動脈硬化となり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす恐れがあります。

 アリインを豊富に含むにんにくを摂取することで、動脈硬化の予防はもちろんのこと、心筋梗塞や脳梗塞の予防にもつながります。

話題の黒にんにく

 黒にんにくは、生のにんにくを高温、高湿の環境下で、1カ月ほど熟成させたものです。製造過程で添加物などは一切加えず、メイラード反応によって真黒になります。

 生のにんにくは、味、香りともに刺激が強く、たくさん食べるとにおいが気になるという人も多いかもしれません。

 熟成された黒にんにくは、にんにく特有のにおいが少なく、甘酸っぱい香りが特徴です。味は糖度が高まることで、ドライフルーツのような風味になります。

 黒にんにくは、強烈なにおいや胃への刺激が少ないことから、そのまま食べることができます。しかし、においや刺激が少ないとはいえ、完全になくなるわけではありません。食べ過ぎると胃もたれや胸焼けを起こすこともあるので注意が必要です。1日の適量とされているのは1〜2片です。

 黒にんにくには、S-アリルシステイン、ポリフェノールなどの成分が豊富に含まれています。特にS-アリルシステインは、黒にんにくを代表する成分で、生にんにくのにおいのもととなるアリシンが、熟成により変化したものです。免疫機能を司るナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させる働きや体内の活性酸素を除去する抗酸化作用があります。

まとめ

 にんにくは、古くから世界各地で薬効があるといわれ、免疫機能を向上させる効果が期待できます。

 アリインはにんにくに多く含まれる成分です。にんにくに含まれるアリインは強い抗酸化作用を示します。抗酸化作用の働きで免疫機能の低下の原因となる活性酸素を除去するので、免疫機能の向上に効果的です。

 にんにくに含まれるビタミンB1は、不足すると免疫機能に関係するIgA抗体がつくられにくくなります。IgA抗体は、体内に侵入してきたウイルスや細菌を無力化する働きがあります。そのため、免疫機能を保つためにも、ビタミンB1の摂取が必要です。

 にんにくには、特にカリウムが多く含まれ、カリウムはナトリウムを排出する効果があり、塩分の取りすぎなどを調整することから、高血圧の予防や改善効果があります。カリウムが不足していると、食欲低下を招き、十分に食事をとならいことで栄養バランスが崩れ、免疫機能が低下する可能性があります。

 また、にんにくを摂取することで、免疫機能の向上以外に冷え症の改善、疲労回復、抗菌作用、動脈硬化の予防などが期待されます。

 黒にんにくは、生のにんにくを高温、高湿の環境下で、1カ月ほど熟成させたものです。製造過程で添加物などは一切加えず、メイラード反応によって真黒になります。熟成された黒にんにくは、にんにく特有のにおいが少なく、甘酸っぱい香りが特徴です。味は糖度が高まることで、ドライフルーツのような風味になります。

 黒にんにくに含まれるS-アリルシステインは、生にんにくのにおいのもととなるアリシンが、熟成により変化したものです。免疫機能を司るナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させる働きや体内の活性酸素を除去する抗酸化作用があります。

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