【110歳以上のご長寿】スーパーセンテナリアンへの道

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 人の寿命はどんどん延びています。厚生労働省によると、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超え、2020年9月時点での100歳以上の長寿者は8万450人となり、100歳以上の人口の増加は50年連続となります。

 人が何歳まで生きられるのかについては、諸説あります。120歳まで生きられるという説の最大の根拠は、実際に生きた人がいるからということにすぎません。フランス人女性のジャンヌ・カルマンさんは、1997年に122歳で亡くなりました。これが現在公式に認められている長寿の世界記録です。つまり、120歳まで生きられるというのは結果論であり、理論的に導かれた数字ではありませんが、この辺りに人の生物的限界があるのは確かなようです。

 センテナリアンとは、100歳以上の長寿者を指す言葉で、1世紀以上を生き抜いたという意味があります。センテナリアンには、栄養状態の低下、炎症反応の亢進、糖尿病が少ない、動脈硬化が少ないなどの特徴があります。栄養状態の良いセンテナリアンは、認知機能も高く、炎症反応が低いことが分かっています。これらのことから、健康長寿を目指すならば、栄養状態を保つことが大切です。

 センテナリアンよりさらに長寿となるスーパーセンテナリアンと呼ばれる人がいます。スーパーセンテナリアンとは、110歳以上の長寿者を指しています。

 センテナリアン及びスーパーセンテナリアンと呼ばれる長寿者が増加しているのは、以前に比べて栄養状態が改善されたこと、医療技術が進歩したこと、介護が充実していること、生活環境が改善されたことなどさまざまな要因があります。

 なお、センテナリアンは何万人もいるのに、スーパーセンテナリアンとなると全世界で数百人となります。センテナリアンとスーパーセンテナリアンの間には、想像以上に大きな壁があります。ましてや120歳となると、世界史上公式に認められたのはジャンヌ・カルマンさんしかいません。

 長生きするための方法として、まずは食生活に注意し体を冷やさないことです。 体が冷えると実際に病気になりやすくなることがわかっています。逆に、体温を上げることで、おおよそ88%の病気を防ぐことができると言われています。具体的には平熱を基準に体温を上げます。まずは寝ている間に失われた水分を補給するために、朝起きてから温めた飲み物を飲みます。体を温める食材は、ネギ、ショウガ、にんにくです。そして、何よりも基本は、バランスに優れた食生活を心がけ、腹八分目にとどめることです。

 次に十分な睡眠をとることです。日本人の平均睡眠時間は7~8時間で、長く寝れば寝るほどいいわけではありません。睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠、中途覚醒の3種類があります。レム睡眠は体が眠っているのに脳は起きている状態、ノンレム睡眠は深い睡眠で脳も休息している状態、中途覚醒は途中で眼が覚めてしまうことです。寿命を延ばすには、ノンレム睡眠を増やす必要があります。ノンレム睡眠には、心と体を休めること、成長ホルモンを分泌すること、免疫機能を向上させることなどの役割があります。

 最後に適度な運動を取り入れることです。運動は、筋肉、心臓、血管の機能を高めるとともに、さまざまな病気の発症リスクを下げることが確認されています。

 死は必ずやって来ますが、努力次第でその時期を遅らせることは十分に可能です。体にいい生活習慣を心がけることで、今度はあなたがジャンヌ・カルマンさんの記録を塗り替えることができるかもしれません。

人は何歳まで生きられるのか

 人の寿命はどんどん延びています。厚生労働省によると、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超え、2020年9月時点での100歳以上の長寿者は8万450人となり、100歳以上の人口の増加は50年連続となります。100歳以上の人口は、圧倒的に女性が多く、全体の88.2%を占めています。はたして、人は何歳まで生きられるのでしょうか 一説によると120歳まで生きられるという話も耳にします。

 人が何歳まで生きられるのかについては、諸説あります。120歳まで生きられるという説の最大の根拠は、実際に生きた人がいるからということにすぎません。

 フランス人女性のジャンヌ・カルマンさんは、1997年に122歳で亡くなりました。これが現在公式に認められている長寿の世界記録です。つまり、120歳まで生きられるというのは結果論であり、理論的に導かれた数字ではありませんが、この辺りに人の生物的限界があるのは確かなようです。

センテナリアンとスーパーセンテナリアン

 センテナリアンとは、100歳以上の長寿者を指す言葉で、1世紀以上を生き抜いたという意味があります。

 センテナリアンの健康状態は、全体の80%が要介護、認知症、寝たきりなどなんらかの機能の低下がみられます。認知症などがなく、自立している人は20%となっています。病歴を持つセンテナリアンは、ほとんどの人に既往があるか、あるいは慢性疾患を持っています。

 センテナリアンには、栄養状態の低下、炎症反応の亢進、糖尿病が少ない、動脈硬化が少ないなどの特徴があります。栄養状態の良いセンテナリアンは、認知機能も高く、炎症反応が低いことが分かっています。これらのことから、健康長寿を目指すならば、栄養状態を保つことが大切です。

 1998年から2018年の20年間で、おおよそ7倍に増えたセンテナリアンですが、センテナリアンよりさらに長寿となるスーパーセンテナリアンと呼ばれる人がいます。スーパーセンテナリアンとは、110歳以上の長寿者を指しており、センテナリアンより人数は少なくなりますが、健康長寿のモデルとして注目されています。

 総務省の調査によると、2015年の時点で日本にはスーパーセンテナリアンが男性で9人、女性で137人の合計146人いることが分かっています。現在はさらに増えているかもしれませんが、それでも総人口に対しては、極めて少数であることに変わりありません。

 ある調査会社による2019年の世界のスーパーセンテナリアンのランキングデータによると、上位34人のすべてが女性となっています。2019年6月の時点で、上位34人中14人が日本人女性です。多くの日本人がスーパーセンテナリアンの上位を占めていることに驚かされるとともに、日本人が長寿であることはこの調査からも裏付けられます。

 センテナリアン及びスーパーセンテナリアンと呼ばれる長寿者が増加しているのは、以前に比べて栄養状態が改善されたこと、医療技術が進歩したこと、介護が充実していること、生活環境が改善されたことなどさまざまな要因があります。長生きできること、そしてその環境が整っていることは素晴らしいことですが、いくつかの課題もあります。

 センテナリアンのうち、認知症ではない人はセンテナリアン全体の30~40%です。自立しており、特に問題のない人はセンテナリアン全体のわずか4%にとどまっています。そのほかにも、高血圧をはじめとした病気や身体機能の低下などが多く、増加している長寿者の健康維持が望まれます。

 また、理化学研究所の研究で、スーパーセンテナリアンが免疫機能の司令塔の役割を果たすT細胞であるCD4陽性キラーT細胞を血液中に多く持つことを発見しました。この研究成果を通して、免疫と老化、長寿との関係を理解することで、免疫の老化を予防し、健康寿命の延伸に貢献することが期待されます。

 なお、センテナリアンは何万人もいるのに、スーパーセンテナリアンとなると全世界で数百人となります。センテナリアンとスーパーセンテナリアンの間には、想像以上に大きな壁があります。ましてや120歳となると、世界史上公式に認められたのはジャンヌ・カルマンさんしかいません。

長寿遺伝子の活性化因子

 長寿遺伝子という言葉をよく耳にします。サーチュインと呼ばれる遺伝子で、これが活性化すると寿命が延びるとのことです。活性化させる方法は、なんと摂取カロリーを減らすことです。

 NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)と呼ばれるサーチュインを活性化させる因子があり、NAD+はたくさん食べると減少し、減らすと増えるとのことです。実際の研究によると、マウスは摂取カロリーを減らすことで寿命が延びましたが、残念なことにより人に近いサルの研究では効果が確認されませんでした。

染色体のテロメア

 染色体の両端にテロメアという部分があり、細胞が分裂する度に短くなっていきます。長さが半分くらいになると細胞の老化が始まり、分裂する能力を失っていくことになります。

 多くの細胞は死すべき運命にあり、何回も分裂するにつれ、がん抑制遺伝子が壊れ、細胞ががん化してしまう恐れがあります。そのため、がん化する前に古くなった細胞は死滅する必要があります。

 一方、新しい細胞を生みだす役割を持つ幹細胞は、何回分裂してもテロメアがあまり短くなりません。しかし、長い時間を経て、少しずつDNAが損傷し、機能が衰えていきます。この幹細胞こそが寿命に大きくかかわっていると考えられています。

長生きするための方法

・食生活に注意し体を冷やさないこと

 体が冷えると実際に病気になりやすくなることがわかっています。逆に、体温を上げることで、おおよそ88%の病気を防ぐことができると言われています。 体温を上げることで防げる病気には、糖尿病、高脂血症、高血圧症、痛風、心臓病、肥満、認知症、脳血管疾患、うつ病、がんをはじめとした生活習慣病などがあります。冷えは万病のもとです。体を常に温める生活習慣を送ることで多くの病気を防ぐことが可能です。

 体が冷えるにつれ、脳神経の活動が休息状態になることがわかっています。これは体が冷えると脳自体が働かなくなって、命の危険に晒されるということを意味します。体を冷やすことで、体の細胞の働きも低下し、免疫機能も低下します。冬に風邪を引きやすくなるのもそのためです。普段から体を温めるような食材を積極的に摂り、体温を上昇させます。

 具体的には平熱を基準に体温を上げます。まずは寝ている間に失われた水分を補給するために、朝起きてから温めた飲み物を飲みます。また、体を温める食材というと唐辛子などの辛いものを思い浮かべるかもしれませんが、唐辛子には発汗作用があるため、結局体を冷やしてしまうことになります。激辛料理が南国で発達してきたのはそのためです。体を温める食材は、ネギ、ショウガ、にんにくです。そのほかにも、根菜類は体を温める作用があります。そして、何よりも基本は、バランスに優れた食生活を心がけ、腹八分目にとどめることです。

・十分な睡眠をとること

 日本人の平均睡眠時間は7~8時間で、長く寝れば寝るほどいいわけではありません。睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠、中途覚醒の3種類があります。レム睡眠は、体は眠っているのに脳は起きている状態、つまり夢を見たり寝返りを打ったりしている状態を指します。ノンレム睡眠は、深い睡眠で脳も休息している状態です。中途覚醒は途中で眼が覚めてしまうことです。この3つを組み合わせて、睡眠をとっています。

 寿命を延ばすには、ノンレム睡眠を増やす必要があります。ノンレム睡眠には、心と体を休めること、成長ホルモンを分泌すること、免疫機能を向上させることなどの役割があります。

 睡眠時間を長く取っても、寿命を延ばすノンレム睡眠の時間が増えるのではなく、レム睡眠と中途覚醒が増えるだけです。

・適度な運動を取り入れること

 運動は、筋肉、心臓、血管の機能を高めるとともに、さまざまな病気の発症リスクを下げることが確認されています。1日30分のウォーキングでも十分な効果が期待できます。

まとめ

 人の寿命はどんどん延びています。厚生労働省によると、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超え、2020年9月時点での100歳以上の長寿者は8万450人となり、100歳以上の人口の増加は50年連続となります。

 人が何歳まで生きられるのかについては、諸説あります。120歳まで生きられるという説の最大の根拠は、実際に生きた人がいるからということにすぎません。フランス人女性のジャンヌ・カルマンさんは、1997年に122歳で亡くなりました。これが現在公式に認められている長寿の世界記録です。つまり、120歳まで生きられるというのは結果論であり、理論的に導かれた数字ではありませんが、この辺りに人の生物的限界があるのは確かなようです。

 センテナリアンとは、100歳以上の長寿者を指す言葉で、1世紀以上を生き抜いたという意味があります。センテナリアンには、栄養状態の低下、炎症反応の亢進、糖尿病が少ない、動脈硬化が少ないなどの特徴があります。栄養状態の良いセンテナリアンは、認知機能も高く、炎症反応が低いことが分かっています。これらのことから、健康長寿を目指すならば、栄養状態を保つことが大切です。

 センテナリアンよりさらに長寿となるスーパーセンテナリアンと呼ばれる人がいます。スーパーセンテナリアンとは、110歳以上の長寿者を指しています。

 センテナリアン及びスーパーセンテナリアンと呼ばれる長寿者が増加しているのは、以前に比べて栄養状態が改善されたこと、医療技術が進歩したこと、介護が充実していること、生活環境が改善されたことなどさまざまな要因があります。

 なお、センテナリアンは何万人もいるのに、スーパーセンテナリアンとなると全世界で数百人となります。センテナリアンとスーパーセンテナリアンの間には、想像以上に大きな壁があります。ましてや120歳となると、世界史上公式に認められたのはジャンヌ・カルマンさんしかいません。

 長生きするための方法として、まずは食生活に注意し体を冷やさないことです。 体が冷えると実際に病気になりやすくなることがわかっています。逆に、体温を上げることで、おおよそ88%の病気を防ぐことができると言われています。具体的には平熱を基準に体温を上げます。まずは寝ている間に失われた水分を補給するために、朝起きてから温めた飲み物を飲みます。体を温める食材は、ネギ、ショウガ、にんにくです。そして、何よりも基本は、バランスに優れた食生活を心がけ、腹八分目にとどめることです。

 次に十分な睡眠をとることです。日本人の平均睡眠時間は7~8時間で、長く寝れば寝るほどいいわけではありません。睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠、中途覚醒の3種類があります。レム睡眠は体が眠っているのに脳は起きている状態、ノンレム睡眠は深い睡眠で脳も休息している状態、中途覚醒は途中で眼が覚めてしまうことです。寿命を延ばすには、ノンレム睡眠を増やす必要があります。ノンレム睡眠には、心と体を休めること、成長ホルモンを分泌すること、免疫機能を向上させることなどの役割があります。

 最後に適度な運動を取り入れることです。運動は、筋肉、心臓、血管の機能を高めるとともに、さまざまな病気の発症リスクを下げることが確認されています。

 死は必ずやって来ますが、努力次第でその時期を遅らせることは十分に可能です。体にいい生活習慣を心がけることで、今度はあなたがジャンヌ・カルマンさんの記録を塗り替えることができるかもしれません。

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