【任意】食品の製品開発に役立つ資格と業界の現状

食品の開発
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食品メーカーの製品開発に役立つ資格

 食品メーカーで新製品の開発に取り組むのは、製品開発部門です。生活に密着した切り離すことのできない食に、消費者の要望や会社の方針、イメージ、自身の考えを反映させ、食品という形に作り上げて、市場に提供するとてもやりがいのある仕事です。

 製品開発担当者には、さまざまな専門的知識が求められますが、まずは熱と動機だけも十分かもしれません。必須となる資格は特にありませんが、持っていると仕事に活かせる資格はあります。

 この食品の製品開発に役立つ資格をご紹介します。

食品衛生管理者

 食品衛生管理者は、食品の製造及び加工を衛生的に管理するための国家資格です。食品衛生法で指定された食品の製造及び加工を行う工場などの施設において、専任の食品衛生管理者の配置が義務付けられています。食品衛生管理者は、専門学校や大学などで畜産学、農芸学などを履修すると卒業時に取得することができます。そのほかに食品や添加物の製造及び加工についての衛生管理業務に3年以上従事し、講習会を受講する方法もあります。食品の製造及び加工などを行う食品メーカーにとっては、必須となる資格のため、この資格を持っていることで優遇される場合があります。

栄養士及び管理栄養士

 栄養の管理指導を行うために必要な資格です。栄養士と管理栄養士はともに食品や栄養に関する専門家です。栄養士は、専門学校や短大などで栄養士養成科目を履修すると卒業時に取得することができます。管理栄養士は、国家資格となり、卒業後に試験に合格しなければならないことなど、より専門性の高い知識が求められます。主な仕事としては、給食施設や学食、社員食堂などで、対象者に合わせたカロリー計算や栄養バランスを考えた献立の作成などがあります。管理栄養士は、医師の指導のもと、医療従事者として病態に合わせた栄養指導も行うことが可能です。食品の製品開発において、これらの資格自体は要求されませんが、栄養に関する知識が役立つ場面は多々あります。

調理師

 食品の栄養や衛生、適切な調理法など幅広い知識を持ち、調理の実務に従事することができる国家資格です。調理師学校などの養成施設を卒業すること、あるいは飲食店などで2年以上実務経験を積んで、調理師試験に合格すれば免許を取得することができます。食品メーカーでのレシピ開発や小売りなどの流通に対してのプレゼンテーションなどで資格が大いに役立ちます。

・フードアナリスト

 食についての情報を総合的に解説するための知識を身につけた専門家として認定される民間資格です。レストランなどの料理やサービス、雰囲気などを評価分析し、食の情報専門家として、食文化やトレンドなどの情報を発信することができます。1級から4級までの4段階のレベルがあり、検定試験に合格することで資格取得が可能となります。

・TOEIC

 国内市場規模の縮小は確実なため、食品メーカーも海外に積極的に進出し、海外市場のマーケティングや販路の拡大、工場の設置を模索あるいは進めています。ですので、英語ができた方が食品メーカーに歓迎されます。また、食品についての英語の文献を調査することもあります。

・パソコン関係

 資格までは必要ありませんが、食品メーカーではレシピの作成にExcel、社内社外文書の作成にWord、説得力あるストーリー性を伴ったプレゼンテーションにPowerPoint、データベースにAccessを使用することが多いです。最近はスマートフォンに慣れており、パソコンの操作が苦手な人も散見されます。

 持っていると食品の製品開発に役立つ資格ではありますが、これらの資格を持っているからと言って、就職が有利になるということではありません。しかし、食品の製品開発を行う際には、資格や知識が大いに役立ちます。食品の製品開発に興味があれば、まずはこれらの資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

食品メーカーの現状

 食品メーカーは、食品の開発、原材料調達、製造、検査、出荷、販売などを行います。食品なので、消費者が食べることを目的としています。食べるということは、食中毒や異物によるリスクもあり、最悪の場合は、命に関わることさえあります。そのため、食品メーカーでは原材料の調達や品質管理などに厳しく対応しなければなりません。

 加工食品の国内市場規模は22~23兆円で推移しており、ほかの業界に比べて市場が巨大であり、大手企業が多い業界です。この業界で生き残るためには、消費者の要望をいち早く捉え、製品開発などのイノベーションを創出していかなければなりません。

 食品メーカーが危惧しているのは、国内市場の縮小です。日本では少子高齢化が進んでおり、それに伴う人口の減少は確実です。そのため、食品メーカーも活路を求めて海外進出を行っています。中でもアジアへの進出が先行し、インドネシアやベトナム、中国などには多くの食品メーカーが、資本参加や工場の立ち上げを含め、参入しています。

まとめ

 食品メーカーで新製品の開発に取り組むのは、製品開発部門です。生活に密着した切り離すことのできない食に、消費者の要望や会社の方針、イメージ、自身の考えを反映させ、食品という形に作り上げて、市場に提供するとてもやりがいのある仕事です。

 製品開発担当者には、さまざまな専門的知識が求められますが、まずは熱と動機だけも十分かもしれません。必須となる資格は特にありませんが、食品衛生管理者や栄養士、調理師、TOEICなど持っているとその知識を仕事に活かせることは間違いありません。

※気になるときはまず行動

 気になるときは、まず行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。満足できなければ、納得して次回は別のものを試すことができます。

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