【克己】痩せる目的と王道の方法

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 「今まで痩せようと決めてもできなかった。」、「少し痩せてはリバウンドし、これを繰り返している。」といったことはありませんか。

 私は、20年前後食品メーカーの製品開発職に在籍し、仕事柄あらゆるジャンルの食品を食べ、食品の製品開発に活かしています。食品の製品開発は、試食や試作が中心で、どうしても食べ過ぎることが多くなり、結果として理想の体重から10㎏以上超過したこともありました。このままでは健康にもよくないため、痩せることに取り組みました。

 痩せるためには、食事や運動、睡眠といった生活習慣が影響しています。正しい方法で取り組めば誰でもできます。1日で痩せる夢のような方法は、存在しません。毎日継続することで効果が表れます。

痩せようと決意したのに続かない

 健康診断結果の肥満度やBMI値、標準体重、体脂肪率を見て、適正な範囲からのあまりの乖離に痩せようと決意したことはありませんか?

 最初はおからパウダーや痩せる効果の期待される健康食品を探し求め、運動するためにスポーツウェアを購入してみたものの、それで終わってしまして、結局何もしないこともあるかもしれません。少し頑張ってみても、ちょっと痩せただけでうまくいった気になって、気が緩みあっという間にリバウンドをしてしまうこともあるでしょう。そのうちに、痩せることを忘れてしまいます。

 ご存知のとおり、肥満は万病のもとといわれ、多くの病気をまねく原因となります。年齢とともに筋肉量が減り、体を支える力が弱くなってきた場合、肥満が加わることで、骨や関節への負担が増加し、腰痛などの関節障害を起こしやすくなります。また、痛風や脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群、がんをまねく可能性も高まります。

 肥満は、体内に脂肪が過剰に蓄積していることも意味しています。内臓の周りに蓄積する内臓脂肪は、インスリンというホルモンの働きを阻害する物質や血圧を上昇させる物質、コレステロールを高める物質を放出し、糖尿病や高血圧、脂質異常症になりやすくなります。さらには、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めることにつながります。 自身の将来のためにも、適正体重を目指しましょう。

失敗しない痩せる方法

 痩せるためには、食事や運動、睡眠といった生活習慣が影響しています。基本的にお金をかけなくても、毎日継続することで効果が表れます。自分自身は意志が弱く、へこたれそうになりました。しかし、目的意識を持つことで、この状況を乗り切れ、数カ月後はその生活が当たり前になります。だれでもできるはずです。

食事

1日3食を規則正しく食べる

 朝食、昼食、夕食を規則正しく食べることで、血糖値の急上昇が抑えられ、脂肪を蓄積しにくくなります。朝食を食べないと体内のリズムが崩れ、脳へエネルギーがいき届かなくなり、からだが飢餓状態に陥ることで、食べたものを蓄積しやすい状況になります。また、食欲を抑制しているホルモンの1つがレプチンです。レプチンは、食後に脂肪細胞から分泌され、満腹中枢を刺激し、満腹を感じます。レプチンが多く分泌されるのは、食後20分が経過してからといわれています。20分以上かけて、ゆっくり食事をすれば、食べ過ぎの防止につながります。

バランスを考えて食べる

 主食、主菜、副菜、汁物をバランスよく食べます。ご飯やパンのみだと炭水化物中心となります。体の構成成分となるたんぱく質を多く含む肉や魚介類、卵、大豆、乳製品や体の調子を整えるビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含む野菜や果物、海藻、きのこ類をバランスよく摂取する必要があります。また、白米を玄米にするなど、十分に精製されていない食品は、食物繊維が多く含まれているので、血糖値の上昇はゆるやかになり、脂肪が蓄積しにくくなります。また、玄米の方がビタミン、やネラルが豊富に含まれています。

寝る2~3時間前までに食事をとる

 寝る前に食事をとることで、脂肪が体内に蓄積されやすくなります。特に夜の10時以降は、体に脂肪を溜め込もうとするたんぱく質の分泌が活発になります

野菜やきのこ類、海藻を積極的に食べる

 野菜やきのこ類、海藻は、カロリーが低く、食物繊維が多いため、血糖値の上昇を抑えつつも、満腹感を得やすくなります。目安は1日350gです。食べる順序は、まず野菜やきのこ類、海藻類を食べ、その後に肉や魚介類などのたんぱく質、最後にご飯などの糖質の多いものを食べます。食べる順序も痩せるためには重要です。なお、食物繊維の多い食品は、便秘にも効果的です。

腹八分目に留める

 お腹いっぱい食べると糖質や脂質の摂取量も必然的に多くなり、カロリー過多となります。慣れないうちは、お腹が空くかもしれませんが1週間ほどで慣れてきます。また、よく噛んで食べることが満腹感にもつながります。

間食はほどほどにする

 お菓子類は基本的に高カロリーとなるため、適量を摂取します。目安はおにぎり1個分程度となる200kcalです。午後3時前後は、太りにくい時間とされています。また、飲み物は糖質を含まないお茶や水などが好ましいです。

運動

 現代の生活習慣が引き金となり、運動不足になっていることがあげられます。スポーツジムなどに定期的に通うのが理想かもしれませんが、運動不足により、筋肉量が減少します。筋肉は体内で最も熱を発生させることができ、維持するためには毎日の生活で適度な負荷をかけ続けることが必要となります。

 人間の筋肉の7割は、下半身に分布しているので、歩くことが、効率よく筋肉を鍛えることにつながります。毎日30分歩くことを続ければ、3ヶ月後には必ず成果が実感できます。

睡眠

 昨今の研究により、睡眠不足になると食欲を抑制しているホルモンであるレプチンの分泌量が減り、食欲を増進するホルモンのグレリンが増加することがわかってきました。痩せるためには、8時間程度の十分な睡眠が欠かせません。

 サーカディアンリズム(概日リズム・24時間周期のリズム)が、乱れがちな生活習慣の場合は特に注意が必要です。

痩せるための食事や運動、睡眠の実践

 「今まで痩せようと決めてもできなかった。」、「少し痩せてはリバウンドし、これを繰り返している。」といったことはありませんか。私自身も以前は同様の状況に陥っていました。

 私は、20年前後食品メーカーの製品開発職に在籍し、仕事柄あらゆるジャンルの食品を食べ、食品の製品開発に活かしています。食品の製品開発は、試食や試作が中心で、どうしても食べ過ぎることが多くなります。カレーが今回の開発テーマであれば、さまざまな有名店を食べ歩き、職場に戻って、カレーの試作を行います。スパイスのブレンドによる香り立ちや油脂によるコクの付与、アミノ酸による呈味などを検討しているといつの間にか数食分食べていることもあります。そのため、理想の体重より10㎏以上も増えてしまったこともありました。

 このままでは健康にもよくないため、痩せることに取り組みました。最初は、何をすればよいのかわからず、食事の制限などを行いましたが、一向に痩せません。そこで、正しい方法とは何かを調べたところ、食事だけでなく、運動や睡眠も深く関わっていることが、わかりました。食事と運動、睡眠をセットで取り組むことで、3~6ヵ月後には、適正体重に落ち着きました。

 正しい方法で、継続することが痩せる近道です。1日で痩せる夢のような方法は、存在しません。

まとめ

 健康診断結果の肥満度やBMI値、標準体重、体脂肪率を見て、適正な範囲からのあまりの乖離に痩せようと決意したことはありませんか?

 肥満は万病のもとといわれ、多くの病気をまねく原因となります。年齢とともに筋肉量が減り、体を支える力が弱くなってきた場合、肥満が加わることで、骨や関節への負担が増加し、腰痛などの関節障害を起こしやすくなります。また、痛風や脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群、がんをまねく可能性も高まります。

 痩せるためには、食事や運動、睡眠といった生活習慣が影響しています。食事は、「1日3食を規則正しく食べる」、「バランスを考えて食べる」、「寝る2~3時間前までに食事をとる」、「野菜やきのこ類、海藻を積極的に食べる」、「腹八分目に留める」、「間食はほどほどにする」ことが大切です。並行して1日30分歩くこと、8時間前後の十分な睡眠をとることで、3~6ヵ月後には、効果が表れます。

 私自身も、仕事柄試食や試作を繰り返しつつも、痩せて適正体重になることができました。

 ぜひお試しください。

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