【シェフも降参!?】ご飯にも野菜にも大満足のXO醤

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XO醤とは

 香港に出張すると会食時にはかならずXO醤を使用した料理が提供されます。「きのこのXO醤炒め」や「いかのXO醤炒め」、「XO醤やきそば」などどれも絶品です。芳醇な香りが円卓上にただよい、干し貝柱と干し海老のうま味がギュッと凝縮され、ピリリと辛みのきいた奥深い味わいが口の中に広がります。

 このXO醤ですが、名前の由来はブランデーです。ブランデーをたしなむ機会に恵まれてはおりませんが、XOとはブランデーの最高の等級となるエクストラオールド(EXTRA  OLD)から名付けられてります。高級感を持たせることが目的で、基本的にブランデーは入っていません。ブランデーのXOとなると44~45年の長期熟成を連想しますが、XO醤には長い熟成期間はありません。また、醤(ジャン)は、中国ではペースト状の調味料の意です。

 豆板醤や甜面醤、芝麻醤とは異なり、干しえびや干し貝柱、金華ハムを主要な原材料とするXO醤は、調味料にとどまらず、そのまま食べることもあります。

 XO醤を少し加えるだけで、独特な味と風味が広がり、本格派の料理に早変わりします。ご飯や白粥、冷奴にそのままのせて食べたり、野菜サラダにかけることで野菜嫌いでもお箸が進みます。食べるXO醤なる製品も市販され、人気を博しています。

XO醤の原材料と製法

 中国の飲食店や食品メーカーによって、XO醤の原材料や製法はさまざまで、製品名は同じでも、味や香りはバリエーション豊かです。日本でもさまざまな食品メーカーが、こぞって製品を販売しています。

 原料は、一般的に干しえび、干し貝柱、金華ハム、唐辛子、しょうが、にんにく、植物性油脂などが使われています。ほかの調味料よりも高価格帯となるのは、干しエビ、干し貝柱、金華ハムといた高級な原材料をふんだんに使用しているからです。中華街などへこれらの原材料を卸している問屋やネットでも調達は可能ですが、それなりの値段です。北海道や青森県では、噴火湾産やオホーツク産、陸奥湾産の干しホタテ貝柱を販売している問屋があり、味はうま味が強く高品質ですが、やはり高額です。そのため、ホタテ貝に似た小ぶりなイタヤ貝の貝柱を使用することが多いです。

 主要な原材料の特長を紹介します。

・干しえび

 アミノ酸に由来するうま味と甘味 が強く、 干すことでさらに凝縮されています。

・干し貝柱

 天日干しを繰り返すことで、うま味成分が引き出されます。うま味とコクのある原材料として様々な料理に使用します。

・金華ハム

 世界三大ハムの一つに数えられます。生では食べることはなく、料理のだしとして、炒め物や蒸し物などあらゆる料理使用し、塩味とうま味を付与します。中国の上湯(シャンタン)と呼ばれる高級スープの素材としても欠かせません。

 一般的なXO醤の製法です。

1 干しえびと干し貝柱を同量の水で一晩かけて戻します。

2 水で戻した干しえびや干し貝柱、金華ハム、唐辛子、しょうが、にんにくをそれぞれみじん切りにします。

3 中火で熱した鍋に、植物性油脂をひき、唐辛子、しょうが、にんにくを香りが立つまで炒めます。

4 3の鍋に干しえび、干し貝柱、金華ハムを入れ、ゆっくりと水分を飛ばします。

5 お好みで、市販品のフライドオニオンや粉砕したピーナッツ、アーモンドなどのナッツ類をトッピングすることで、香ばしさと食感を追加し、ごま油、オイスターソース、豆板醤などを加えて、味を調えます。

まとめ

 XO醤は、干しえびや干し貝柱、金華ハムのうま味が詰まっており、唐辛子の辛みもやみつきとなる高級調味料です。少し加えるだけで、独特な味と風味が広がり、本格派の料理に早変わりします。ご飯や白粥にそのままのせて食べたり、野菜サラダにかけるだけで絶品料理の仲間入りです。

 また、XO醤に決められた用途はありません。工夫次第で、さまざまな使い方を創造してみませんか。

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